こんにちは。皆さんWEBサイトの流入状況はどのように調べていますか?自社のサイトや、自社が制作する取引先のサイトであればGoogleAnalyticsやGoogleSeachConsole等で調べることができますが、そうでないサイトについてはどうでしょうか?情報源は限られると思います。
そんな時、意外に役に立つのが今回紹介するSimilarWebです。SimilarWebは2013年にイスラエルで始まったサービスで、任意のURLを無料でアクセス解析が可能です。既に有名なサイトですが、ご存知でない方の参考になればと思います。
では、まず最初にこちらのURLにアクセスしてください。
https://www.similarweb.com/ja/
次に、調べてみたい企業のサイトのURLを「競合サイトを今すぐ分析」の下にある空欄にコピペし、Enterを押しましょう。ここでは例として、https://www.nissan.co.jp/(日産自動車)について調べてみます。なぜか?と言うと・・たまたま新型フェアレディZのページを見ていたからですw
Similar Webを使ってみよう
さて、こちらが日産自動車を検索した場合のSimilarWebのTOP画面です。無料版は直近3ヶ月分までのデータが閲覧できるのですが、この場合は2022年12月から2023年2月迄で「273万3千」の訪問者数がカウントされています。デバイス別では、PCとモバイルの閲覧比率が16.48%/83.51%と、圧倒的にモバイルが多いです。右側の欄にはアクセス数のランキングも出ています。
月別のアクセス数を見てみる
次にこちらは、月別のアクセス数です。1月と比較すると、決算月(3月)の前なので、2月の訪問者数が減っていることがわかります。また、「競合」と推測される企業が自動で表示されるのですが、この画面では「三菱モータース」「ダイハツ」「スズキ」「スバル」がピックアップされています。では、さらに詳しく見ていきましょう。
地域別のシェアを見てみる
こちらは「どの国からアクセスしているか?」地域別のシェアを示すデータです。98.71%が日本ですが、2位はなんとウクライナ!でした。サプライチェーンとしては関係無さそうですが、日産は昨年、ウクライナに250万ユーロの寄付をしています。寄付により、現地からの関心が集まっているのかも。
チャネル別の流入数を見てみる
次はチャネル別の流入数を示す画面。どの経路から日産のページに辿り着いたのか?の比率を示しています。最も多いのは「自然検索」(=オーガニック検索)からの流入で、全体の41.21%。次いで「ダイレクト」(ブックマーク経由)、「リファラル」(外部サイトでの紹介)の順となっています。意外に広告からの流入(有料検索・ディスプレイ検索)はシェアが少ないようですが、このあたりは半導体の不足による納車の遅れの影響と思われます。ちなみにグラフの濃いブルーはPC、薄いブルーはモバイルからの流入です。
検索語句の順位を見てみる
そして「オーガニック検索」の明細を見ると・・・・検索語句の順位は右の通りとなっています。やはり「企業名」でTOPから入る人が上位なんですね。但しオーガニック検索全体でブランド(企業名・車名)と非ブランド(それ以外)を比較すると、非ブランドの方が多い・・・という悩ましい結果になっています。
有料検索の内訳を見てみる
これに対し、「有料検索」の内訳を見ると、最も検索されたワードは「セレナ」。おそらく、この時期にワンボックスの車種「セレナ」の広告が多かったという事かと思われます。
リファラルサイトの内訳を見てみる
次に「リファラル」は、他のサイトで日産が紹介された際、その記事のリンクから流入したユーザーを示します。首位はYahoo!Japanなので、ここで何らかの日産のニュースが流れたのだろうと推測されます。カテゴリーで見ると、「ニュースとメディア」という枠での紹介が多かったようです。
SNS別の流入量を見てみる
こちらはSNSからの流入分析。日産はYoutube→Facebook→Twitter→Pinterst→Instagramの順でした。ユーザー数で考えると、Instagramが少ないかもですね。
ディスプレイ広告の内訳を見てみる
そして最後にディスプレイ広告(バナー)の内訳です。基本的に日産自動車はGDN主体の出稿のようです。出現する場所は、Yahooやmsnが多いと分析されています。ところでSimilarWebにはもう一つ、便利な機能があります。調べたい企業と一緒に、いくつかの競合社のデータを並記できるのです。ここでは、前画面で自動的に「競合」として表示された「三菱モータース」「スズキ」に、「マツダ」「トヨタ」を加えてみました。意外なことに、WEBサイトの合計訪問数では「日産」と「トヨタ」にさほど差がないことがわかります。
競合社で併記もできます
ところでSimilarWebにはもう一つ、便利な機能があります。調べたい企業と一緒に、いくつかの競合社のデータを並記できるのです。
ここでは、前画面で自動的に「競合」として表示された「三菱モータース」「スズキ」に、「マツダ」「トヨタ」を加えてみました。意外なことに、WEBサイトの合計訪問数では「日産」と「トヨタ」にさほど差がないことがわかります。
同じ5社比較を、「訪問数の推移」で見たデータがこちら。各社ともに、1月より2月のアクセスが減っていることがわかります。値引きが増える決算月(3月)の前なので、皆さん買い控えるんでしょうかね。
いかがでしたか?自社でタグを設定できないサイトでも、このように参考程度のデータなら抽出することができます。役に立つサービスですが、以下3つほど弱点があるのでご注意ください。
①調査できるのはTOPのみ。それ以下の階層は計測不能。
②月間アクセス5,000以下のサイトは計測不能。
③AnalyticsやSeachConsoleのデータとは数値のズレが生じる。
とはいえ無料ですので、上記項目に注意してお役立て頂けたらと思います。ちなみに、より長期間&多機能で検索するにはSimilarWebの有料版が必要になります。かつて広告代理店で勤務していた際に、有料版のコストを調べてみたんですが・・・見積額が「年間約200万円」だったので却下しました。今回ご覧いただいた程度の情報で良ければ、有料版は必要ないと思います!